飛行機に憧れた男のノリタケ

Green Huntのデザインは意外な事に花瓶には描かれていない。（確認されていない）
現在確認されているものは、絵皿Stein、Wine　Jar、Humidor,Cracker　Jar、
Cup＆Sauser、Bowl、Dresser　set、Condemin　setの一部であり花瓶好きなコレ
クターの多いオールドノリタケファンには余り関心を引かなかったのではないか
と思われる。
一方English　HuntingのデザインはHumidor、Cigarette　boxの他にVaseも確認
されている。又転写（decal）ものには、plaqueの他にHumidorなどがあることが
確認されている。　

”Fox hunting is often viewed as a typically traditional British activity - but hunting with
hounds takes place all over the world. ”といわれる様にFox　HuntingはUnited　Kingdom特有
のものと思われがちだが実は歴史的に大英帝国の拡大に伴い、英国人によりフィールドスポーツ
の一種として世界各地に紹介された。しかし、決して英国が発明したとは言いがたく、ヨ－ロッパの
各地でハウンドを使った狐狩が行われていた。
狩の目的もいくつかあり、牧畜の観点から害を及ぼすと見られる土地では数を管理する意味
で又スポーツと考える土地柄では、狐を穴に追い込むまでとさまざまである。又Fox　Huntingは
絵画での題材として、古くから描かれており、コレクターも多い。　当時なんとか欧米人に人気
のデザインを探していたニューヨークの森村組が目をつけただろうことは想像に難くない。　
ノリタケのFox　Huntの絵柄の元をさがすのも他のデザインの元を探すよりは比較的簡単である
と思われる。　ここでは、そのデザインの基になったと思われる場面が描かれている絵画を示し
ながらオールドノリタケのHunting　シリーズを紹介したい。
欧米にはこのデザインに描かれている、ハウンド、馬そして乗馬服などから、犬の愛好家と乗馬の
愛好者などに人気がある。

Huntingに描かれている犬の種類は何だろうと何人かの知り合いに尋ねてみた。
絵から、考えられるのは、Terrie種とBeagle種ではないかと考えている。
Smooth　Fox　TerrierやJack　Russell　Terrierなどは１８００年代半ば
以降猟犬として、breedingされた歴史を持っている。色はさまざまだが、
GreenとEnglish Huntingの犬種は顔形と色合いからはTerrier種と考えられる。
又絵皿の転写の猟犬たちは、体形、顔と色はBeagle種と思われる。。

オールドノリタケで描かれているHuntingのデザインの種類は現在
３種類確認されている。
　　　　　
　Green 　Hunting：狐（ここでは描かれていないが)を追う猟犬の後から乗馬服
　　　　　　　　　　を着た複数の男女のハンターが疾走している一番popular
　　　　　　　　　　な絵柄である。その躍動感とマンガチックな絵はアメリカで
　　　　　　　　　　人気のコレクターアイテムである。　
　　　　　　　　　　又使われている、Greenの色合いはこのシリーズ特有の色合い
　　　　　　　　　　でありGreen　Huntingと呼ばれる所以であろう
　 White　Hunting：猟犬を追いながら障害の様な柵を越えて男性のハンター達が
　　　　　　　　　　疾走している図はより写実的で参照の絵画の様なものを参考
　　　　　　　　　　に描かれたものと思われる。

　絵皿のHunting　：幾何学的な模様のタイトな盛上げで周りを囲まれた絵はdecal　
　　　　　　　　　（転写）であり、当時のヨーロッパでよく使われた図柄であろう。
　　　　　　　　　猟犬ものんびりと寝そべっており、男女のハンターもそれぞれ
　　　　　　　　　の違った乗馬服に身を固め、あるものは喫煙をしているところを見
　　　　　　　　　ると狩に行く前の情景と思われる　猟犬がbeagleのようであり、
　　　　　　　　　ウサギ狩と考えられる