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(a)奮闘主義

戦災による日本陶器の資料室の焼失によって多くの貴重な資料が 失われたため、残念ながら今なお完全にノリタケの歴史の空白部分を 埋めるに至っていない。 ここに紹介する大正5年(1916年2月)に出版された『奮闘主義』も その空白部分の1つである。 ノリタケカンパニーの創立者、男爵 森村市左衛門 述 とあり 市左衛門が語った内容を第三者が書き留めたのであろう。 この古書は市左衛門の並みならぬ人生に対する前向きな生きる姿勢と 粒々辛苦の上に如何に奮闘努力をして今日の日本陶器の礎を 築いていったかを切々と語っている。ノリタケの歴史の空白部分に 迫り、知られざる市左衛門の姿を垣間見ることができる。 ノリタケの歴史を探求する上において必読の書といえるだろう。


(b) 国内編

海外、とりわけ米国ではオールドノリタケに関する書籍が多数出版されているにも かかわらず、お膝元の日本では非常に少ない。
とはいえ、近年のノリタケブームに よって専門書が出版されたりアンティーク雑誌が特集を組むようになってきた。ヌー ボーものの偏重、国内ものの偏重など、オールドノリタケの全体像を紹介するものは 残念ながら数少ない。また、アンティーク雑誌ではデコものの掲載や紹介が大変少な いのが寂しい。


(c) 海外編

ここでは ノリタケに限らずニッポンものの権威 Joan Van Patten 女史と ノリタケアールデコ研究の第一人者David Spain氏の著書を中心に コレクターに大きな影響を与えた書籍を紹介したい。   一般にアイテムの写真の写りがよくないが、その質と量に圧倒される。 また、毎年のように発刊されるこれらの書物に彼らの情熱とひた向きな 探究心にただ脱帽する思いである。


(d) その他(国内・国外を含む)

オールドノリタケやニッポンものの古書を中心に、それに纏わる資料としての 雑誌やカタログなど国内外を問わず幅広く紹介したい。 今では入手困難なものや興味深いものも少なくない。 また、瓢池園の資料については新居浜市広瀬歴史記念館や加藤弘一氏 から協力をいただいた。