The Collection > Old Noritake and Others > Coralene

* コラーレン( Coralene )

コラリンともいう。コラーレンは所謂ニッポンものの1つであるが、オールドノリタケではない。業者の中には恰もオールドノリタケの代表的技法の1つとして紹介や販売をする者がいるがこれは誤りである。

横浜在住のアメリカ人Alban L .Rockによってこの技法が発明されて1908年に特許申請され、翌1909年に瀬戸の3つの窯元に認可されている。奇しくもこれは錦陶組や真陶組を経て画付けの統合組織である錦窯組が誕生した時期、また日陶3.3生地と呼ばれる白色生地が開発された時期と見事に一致する。恐らくこの特許の関係からノリタケ(当時はまだ森村組)は自社ブランドとして輸出できなかったのだろう。

コラーレンの裏印には現在7種類確認されているが、前出のUSパテント912171の3種が主流で完成度も高く、近年(1997年以降)ブームとなりオールドノリタケと並ぶ人気アイテムとなっている。また、コラーレンとオールドノリタケに全く形状が同じものが見られるのは生地の供給先が加藤春光などの同一の瀬戸の窯元であったものと思われる。

この技法は生地の下地にカラフルなグラデーションを施し、細かい粗目状のガラス(ビーズ)を用いて仕上げるが、焼成時に生地表面とガラスの温度膨張率が異なるため作陶は困難を極めた。また、コラーレンが施された部分は光の入る角度によって、色が変化し浮き上がって見えるため全く趣を異にする面白さがある。図柄はヌーボー調の草花文様が主流であるがメルヘン調や幾何学模様があり、通常は器の一部に金彩が施されているが、中には展示作品のようにコバルトを併用したものもある。

  

  

  







  

  

   



  







  





  





   








      

      

    





   
〔Mizuhiro Collection〕


  
〔Mizuhiro Collection〕


  
〔Mizuhiro Collection〕